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2016/05/02

Michigan and Arcturus


Allmusic

このアルバム音源を録音中のマッケイの状況はこちらで説明させていただいております。

スティーブ・マッケイ バイオグラフィー(4)

2015年10月10日に敗血症で亡くなったストゥージズのサックスプレイヤー、スティーブ・マッケイの2ndソロアルバム。2006年9月26日発売。
1stはこのアルバムの2週間ほど前の9月10日にアナログ盤限定で発売された”Tunnel Diner”。アナログ盤は今の自分では聴けないので、こちらは涙を呑んで飛ばすこととする。

本作のタイトルの由来はマッケイが星に向かって「自分はどこから来たんだ」と問いかけたら「ミシガンとアークトゥルス(うしかい座α星)」という答えが返ってきたからだとか。少なくともスリーブにはそう書いてある。
日本国内では入手困難だが、結構簡単に個人輸入できる。送料込みでも日本で馬鹿みたいな値段で買うより全然安い。どっちで買っても輸入盤だし。なので自分もそうしたが、ケース無しで送られてきたのはびっくりした。
もし買う場合は、ヨーロッパで比較的よく売れたようなので、ヨーロッパのショップで見つけて買うのが吉。アメリカではAmazonで中古盤をとんでもない値段で売っている。

https://www.amazon.com/gp/offer-listing/B000IY06MK/ref=dp_olp_used_mbc?ie=UTF8&condition=used

CDプレスはアメリカ盤もヨーロッパ盤(ポルトガルのレーベルが配給)も同じオレゴンのCravedogというメーカーなので、内容は一緒
なぜポルトガルのレーベルが関与しているかというと、このアルバムのプロデューサーであり、配給元レーベルRadonの主催者、スコット・ニーデガー(Scott Nydegger)がポルトガル在住だったから。実際、このアルバムのミックスダウンや編集はポルトガルはポルト市で行われている。ただニーデガーはポルトガル人ではなく、アイダホ出身のアメリカ人
配給はRadon Collective、Base、The Fonotecaと3社の名前がスリーブにあるが、Base、The Fonotecaの根っこは同じでポルトガルのレコードチェーン店らしい。Radon CollectiveはもちろんRadonの配給部門。ただしどの会社もWebサイトが消失しているので、全て推測。現在手に入るのは中古盤のみ。でも、レーベルが異なる”Tunnel Diner”は新品で手に入る模様(イタリアのQBICOというレーベル)

音源は2001年から2003年にかけて録音されたものだが、当時はストゥージズ再結成前でマッケイの名前が音楽業界で再浮上する前だったので、このアルバムを製作するためにみんなが集まって録音されたというものではなく、ロサンゼルスのカレッジ・ラジオ局、KFJCのマーロン・カスバーグの番組に出演して演奏したもの(#1、#5、#6、#7,#9、#10)と、2002年に行われたライブ(#3)、Track Brackというカリフォルニアのスタジオで行われたセッション(#2、#4、#8、#11)をまとめたという構成

バックを務めたRadon Ensemblesはニーデガーの音楽仲間たちの集まりで、いくつかのバンドが集まってユニットを組んでいるというもの。2010年の秋にマッケイと共にこの名義でヨーロッパツアーを行っているが、メンバーが同一人物かは不明
ちなみにこの一員、Liquorballは、ベイエリア・ボート・クラブのハコバンくらいしか継続的な音楽活動をしていなかったマッケイをニーデガーと引き合わせたバンド。
同じく一員のKoonda HolaaはリーダーのKamilskyが前述のTrack Brackスタジオの経営者であり、11年後にマッケイと共にヨーロッパツアーを行っている。

なお、音源となったマーロン・カスバーグの番組はアヴァンギャルド系の音楽を主に紹介している番組だそうで、日本のミュージシャンとして今は作家の中原昌也が暴力温泉芸者として出演している。

自分はフリージャズやは全く知らないし、アヴァンギャルド系もキャプテン・ビーフハートくらいしか聴かないので、このアルバムの出来がそのジャンルではどの程度のレベルに達しているのかは全く分からない。
ただ、BGMにはしないという強い意志に基づいて演奏していることはわかるので、コルトレーン辺りを想定して流すと「聴くか、消すかどっちかにしろ」と音の方から迫ってくる。
ストゥージズっぽい曲がところどころあるのがファンとしては嬉しいところ。#7の"Oirt Rewop"や#10の"Los Altos Blues"なんかがそう。
"Fun House"の後半3曲(1970、Fun House、L.A. Blues)を気に入っている方なら聴いて損は無い。あのサックスパートをもう少し聴きたい、と感じた人の期待は裏切らないはず。

あとはライナーノーツから
「何年か前、スティーヴ・マッケイは全くの好奇心から夜空に自分の姿を探し求めた。しかし果たせず、星に向かって問いを投げつけた。『俺はどこから来たんだ』。思いがけず饒舌な星が答えた。『ミシガン、、、とアークトゥルス』
このレコードは、Radon Collective創立時にスティーヴ・マッケイが行った多数のコラボレーションによる大量の素材からハイライトと言えるものを記録している。このセッションプロジェクトはカリフォルニアのラジオ局、KFJCで始動し、すぐにスティーヴを中心としたバンドへと発展していった。
変容を続けるマッケイの音楽探求はまだ終わっていない。その記録はRadonが始めたばかりだ。
3年に渡るプロセスを経てこのアルバムは製作され、Steve Mackay Radon Ensembleで交わされた誓約、ここで始めた仕事を続けるという使命を果たすため、それに続く2年を経てリリースされた。」

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