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2016/04/10

Beat Em Up


Wikipedia

Naughty Little Doggieに続くイギーのメタルプロジェクト第二弾
バックバンド・トロールズが基本的に全ての演奏を担当している。

1枚全てが同じメタルのトーンでまとまったアルバムは、今のところこれで最後
特筆点としてはNaughty Little Doggieから付き合いのあるギタリスト、ホワイティ・カーストが右腕として全曲を共作しているという点。スティーヴ・ジョーンズ以来の右腕復活。ネームヴァリューは大分低くなったが。
イギーとしてはトロールズを前面に出したかったっぽいが、マーケティング観点からイギーのソロアルバムとなったらしい。

内容的には、共作のお陰でイギー自身がある程度コンポーザーとしての仕事を軽減できたからか、プロデュースワークに集中できたようでNaughty Little Doggieと比較してサウンド面の奥行きが深まっているし、曲調もよく練られた跡が見られる。また、イギーが「トロールズのメンバー」として振る舞うことから演者と「プロデューサーとしてのイギー」に上手い距離感が生まれたことも、バンドサウンドとしてのまとまりに貢献していると思われる。

Wikiでは長年イギーのマネージャーを務めた故・アート・コリンズの「新たなRaw Powerとは言えないが、イギーの別側面が出たアルバムだ。Raw Powerはイギーの真実だが、こちらもまた真実だ」というような発言を紹介している。褒めていると言っていいのかな。

辛い思い出を持つニューヨークから、あんまり知能指数が高い感じがしない地・フロリダはマイアミ(終の棲家と決めた模様)に引越し、赤いキャデラックコンヴァーチブルに乗って、ナンパしたセクシーなアフロアメリカン、ニナ・アリューとつきあい始め、イギーの私生活はロックスター的な充実を見せていたようだが、セールス的にはやはり不振で、しかも、ツアー準備中にベースのロイド・ロバーツがロサンゼルスでクルマから銃撃されて死んでしまうという洒落にならない事件も勃発

評価もあまり高くなく、作品を取り巻く環境は私生活ほど充実してくれなかった。

Naughty Little Doggieと本作の間に、メランコリックな私小説Avenue Bが挟まっているので話がややこしくなるが、あれは私生活の影響を受けたイレギュラーで、American Caesar以降のイギーが本来目指していたところはこちらだったんだろう。

Naughty Little Doggie、本作、次作Skull Ringと並べれば一貫性は一目瞭然だし、最終的にこのプロジェクトがストゥージズ再結成に雪崩れ込んでいったわけだから、セールス的には相変わらず振るわなかったとはいえ、無駄な動きではなかった。
私生活では色々あったが、この時期のイギーは「メタルアルバムを作る」という意志の下に、自らがプロデュースし、狙いどおりにメタルサウンドを実現しているわけだから、決して迷走していたわけではないんだと思う。

参考URL
http://www.iggypop.org/iggypopinterviews2001.html
http://www.iggypop.org/iggytour2002.html

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