山ちゃんのプロ根性を堪能した夜
日本モンティパイソン宣言(CUBE Group)
最初は「どうせDVD化前の宣伝だろ」くらいに思っていたが、よくよく確認してみるとそういう訳でもないことに気がついてチケットを購入。落語好きとしては外せないと思って昇太がゲストの日曜日を。
監修の須田泰成という人は日本屈指のパイソニアンとして有名で、自分もこの人の「モンティ・パイソン大全」を読んだクチだが、ウイリアム・バロウズの事で結構な出鱈目が書かれていて居心地の悪い思いをした覚えがある。イギリスに住んでいたらしいから一般常識レベルの解説は信用できるんだろうが。
それはともかく、タニマチに連れられた相撲取りをよけつつ向かった赤坂レッドシアター。15分遅れで入ったら、バカ歩き省(YouTube)の解説が終わったところだった。
解説と言っても内容はゲストメンバーが紹介するビデオを見ながら「これ、いいよね」という仲間内のだべりに参加している感じの緩いもの。他は「嵐が丘・手旗信号バージョン」「公開ブラックメール(アンド・ナウの方)」「デジャ・ヴュの世界」。他にもあった気がするが覚えていない。今見ても面白いものを選んできたなあとは思ったが、感想は「見たことあるよ」以上のものはない。ついでに言うと「公開ブラックメール」はテレビ版の方が好きなんだが。更に言うとマックス・モズレー版(Wikipedia)の方がもっと笑えたが、まあいい。
舞台暗転→裸のオルガン奏者登場
で、いよいよ吹き替え、、、と思ったら「パイソン関西弁朗読会」が始まった。動きもない、吹き替えでもない。「関西弁にすれば面白い気がする」とは誰が考えたのかは知らないが、笑いどころが分からない。吉本が全国を席巻している今になって関西弁だけで笑うって感覚は古いんじゃないのか? 北海道か沖縄ののんびりした方言ならなごみ系の笑いは取れる気がするが。純粋な東北弁でもいいな。何を喋っているのか全く分からない、という笑いが取れる。東北各県の純粋な方言でそれぞれ喋り合うってのはどうだろう。
舞台暗転→裸のオルガン奏者登場
そしていよいよ21世紀版の吹き替えが登場。
最初は「スイス時計の密輸犯」。これはまだ試行錯誤段階だったみたいで古田新太がマイケル・ペイリンの密輸犯を生瀬勝久がジョン・クリーズの税関吏を担当。この後、マイケル・ペイリンの担当はケラリーノ・サンドロヴィッチに変わる。最初は吹き替えの声が他の音より大きくて違和感があったが、古田新太の熱演で消えた。これは面白い。
次は「ナッジナッジ」。今度は古田新太がテリー・ジョーンズを担当。こっちの方が合っている感じでその後もこの担当で進む。エリック・アイドルは松尾貴史。エリック・アイドルが何を喋っているのかよく分からないという感じが良く出ているなあ、と思ったら松尾貴史自身が「自分でも何を喋っているのか分からなかった」と告白していた。
続いて「親子間階級闘争」。今度は生瀬勝久がグレアム・チャップマンを担当。これもこっちの方が合ってるな。これは無難にまとめた感じ。
そして「果物から身を守る方法」。ジョン・クリーズを担当した山寺宏一の暴走でこれが一番笑えた。
で、おしまい。あ、これだけ? 最後は「ライフ・オブ・ブライアン」のラストシーンが流れて「さあ、皆さんご一緒に」。だったら舞台上の人たちが率先して歌わないと。
個人的には「伝説の吹替版」も嫌いじゃないが、言い回しとか言葉遣いに「昭和(古さ)」を感じて冷める瞬間があって、結局英語を分かりもしないのに字幕で見てしまう。
村上春樹が「ロング・グッドバイ」の長い後書きで「翻訳というのは25年で補修、50年で大きく改築する、あるいは新築するものだ、と思っている」と書いていて、だからこの翻訳に挑戦したんだ、と繋げている。
モンティパイソンも結成40周年、吹き替え版が登場してから34年。途中ビデオの吹き替え版というのもあった気がするがメジャーにはならなかった。そんなわけで34年経ったパイソンズの吹き替え。補修もなく34年経ったのなら村上春樹の言うより早く改築、又は新築していい頃合いなのかも知れない。
一応、DVD化を狙っているらしいが、それが実現するならケラリーノ・サンドロヴィッチはテリー・ギリアム担当で。演技派のマイケル・ペイリンはプロの声優に担当して貰った方がいいと思う、、、青野武はもう現役じゃないんだよなあ。
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