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2010/05/25

タダより高いものはないって言葉もある

なぜAppleが未来であってはならないか: GoogleのGundotraがAndroidのオープン性を熱烈に賞揚(TechCranch)

GoogleにとってはOSもブラウザも「手段」であって「直接的な飯の種」じゃないからパートナー企業やベンダーの裁量権を高くできる、というオープンさはある。

しかしオープンな「感じがする」Googleにしたって飯の種の検索事業に関わる部分は詳細を公開している訳じゃない。話題のHadoopはGoogleがそのMap Reduseをオープン化した訳じゃなく、優秀な技術者がGoogleの論文を読んで真似しただけだし。

ブラウザやそれを発展させたOSにオープンなものを採用したのは、主要事業の検索やクラウドの単なる入り口に大枚叩くつもりはなかったってだけの話だろう。撒き餌に大金を費やす釣り人はいませんからな。その1つがAppleのWebKitだったってのも皮肉だが。HTML5用のオープン動画フォーマットにしてもYouTube黒字化事業の一環でしょうしねえ。
ユーザが主要事業に辿り着くまでの導線を提供できるならあとは何だっていいってのは、HTML5のインタラクティブ性を強化する動画フォーマットを提唱しながらChromeにFlashを組み込んじゃった、という二股がよく証明していると思う。

まあ、導線を直接各メーカーに提供し始めたのがAndroidって訳なんでしょうな。本当はそこまでする気はなかったかも知れないけど、MicrosoftがGoogle対抗に本腰を入れ始めた以上、足を止めるわけにもいかないし。そこで「じゃあ、ウチのOSはタダにしよう」と割り切っちゃうところが凄いんだけど。

もっとも、この議論が白熱しているのはAppleが思った以上にハードウェア売り上げ以外の利益を求め始めたからでもあるか。今のところそこから得られる利益は微々たるものなんだろうけど、コナ撒き、リスク分散ってやつで。あとはモバイルアプリ開発者向けに「広告機能」も開発キットの一部として提供しようという便宜を図る必要もあったろうけど。

とはいうものの、AppleがWebを支配するにはそれに見合った利益が無ければ挑戦する意味がない。
結局のところ、Appleが支配したいのは自分が売るハードウェアの操作性、堅牢性であって、それなりにユーザが満足できるものの提供が可能ならWeb支配なんてどうでもいい話だろう。ジョブズと訴訟が話を大きくしちゃったって部分はあるにしろ。正直、どこまで勝つ気でいるんですかね、訴訟の方は。

だから、気がつくと何となく収束しているんでしょうな、このモバイルOS戦争は。もちろん「Googleとは逆に「入り口」が売れれば何でもいいんじゃないの、ウチは」と悟ったApple側の敗北で。ジョブズの発言って「現時点では」をアタマに付けて読まなきゃいけないのはいつものことだし。だから今のAppleの戦闘態勢がどこまで本気かは分からない。
Adobeが勝つか負けるかはHTML5次第かな。こいつがあまりに上手くいったら、少なくともFlashは終わりかも知れない。HTML5用の開発キットとしては残るかな。

しかし、ハードやソフトの売り上げで利益が上がっている限り、AppleやAdobeにしてみれば勝ちも負けもあったもんじゃないとは思う。もちろん「先端っぽい感じがする企業」という称号は捨てなきゃならなくなるが。おっと、そうなるとAppleは終わりかなあ。

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