
(Amazon.co.jp)
これまでオリジナルメンバー同士で微妙にコラボしていたストゥージズがめでたく正規の再結成アルバムを発売。
ストゥージズといえばやっぱり「Raw Power
」(Amazon.co.jp)。
このアルバムがなぜ傑作になってしまったかというと、ある特殊事情が大きく関係している。
ドラッグから足抜きすべくストゥージズを脱退していたイギー・ポップはデヴィッド・ボウイに誘われて彼が経営するメインマン・プロダクションに所属した。
ここでレコーディング契約にありついたため、空中分解していたストゥージズを再編してイギリスでレコーディング開始。
ところがボウイが全米ツアー初挑戦という一大プロジェクトを開始したことによってストゥージズの仕事は事務所から放置され、ほとんど好き勝手に作業を進める事が出来てしまった。
その結果、ライブ感覚をそのままに、多少一本調子の曲でも強引に聴かせてしまう神懸かり的な疾走感に満ちた傑作が生まれてしまった。
ライブ感覚に満ちていたのは、メンバー自身が凝ったレコーディング作業を出来なかっただけだからだとは思う。
けれども、先行する2作「The Stooges
」(Amazon.co.jp)と「Fun House
」(Amazon.co.jp)の曲をプライマル辺りがコピっているのを聞いて期待して聞いてみると拍子抜けするのは「製品」としてちゃんと仕上がっているからだろう。
もっとも、イギー自身がスタジオで作り込む事は好きじゃないらしいので、全くの偶然って訳でもないだろうけど。
その後のストゥージズは、レコーディングだけでなくプロモーション・ツアーにも事務所からの付き添いが誰もいないという放置プレイを喰らわされ、空中分解してしまう。
こっちの放置は良い方向には向かわなかった。
んで、この正規再結成ストゥージズの復活アルバム。
本人達は「Raw Power」の再現を期待されている事を知っているから、テイストがその方向で作られているので、やや迷走気味だったイギーの近作よりは楽しめる。
ただ神懸かり系パワーはさすがに再現出来なかったらしく、通して聞くのは結構キツいものがあったりして。その辺はFun Houseとかと似てるな。
そう思うと、Raw Powerの傑作ぶりが如何に奇跡的なものだったのか改めて感じられたりして。
ちなみにiTS-Jでも手に入れられるけれど、イギー関連のアルバムを全て記念品扱いとしている自分はCDでゲット。
しかし、40年近く淡々と一定のペースでアルバムを作り続けているロックミュージシャンってイギーくらいだよなあ。これといったヒット曲もないのに。(「Lust for Life」は発表してからず〜っと後になっての大ヒットだし)
存在自体が奇跡だよな。出来不出来の波は結構大きいけど。
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