砂糖をまぶしたパス
以前話題になったポルトガル・サッカー物語(Amazon.co.jp)はクラブシーンを中心にポルトガル国内のサッカー事情を描き出した内容だったのに対し、今回はW杯にアンゴラというポルトガルの旧植民国が登場したためかポルトガル“語圏”の代表チームが中心。
第1章はブラジルとポルトガルの近代史。日本人が勉強する事はそうそう無いから、なかなか興味深い。
その後はポルトガル語を話す代表チームそれぞれのエピソードがゆるゆると綴られていき、面白いけどやや散漫。U2のプロモビデオ撮影地まで登場する。
ただ、そんなユルい紹介からも、ポルトガル語圏、というかブラジルとポルトガルに通底するサッカー観の一部として「油断」は結構大きなウェイトを占めるらしい、というところは何となく読み取れた。
油断して足下をすくわれて
「お前ら全員死んで詫びろ」
となるのがブラジルで
「やっぱりな〜、そんなに上手くいきっこないよなあ」
と自己憐憫にふけるのがポルトガルっていうのが相違点らしい。その自己憐憫を払拭したのが鬼軍曹ルイス・フェリペ・スコラーリだそうな。
ポルトガル語は話さないもののジーコが監督であったからして当然日本代表のエピソードも扱われる。内容はジーコが日本のメディアには語らなかった言葉。
規律を植え付けられなかった監督と自覚を持てなかった選手。責任のなすり合いみたいでなんか哀しい。ただ「プロ意識が欠如している」と糾弾するのは簡単だけど、各々にプロ意識を喚起するのも組織の長たるものの仕事だとは思う。
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