(たのみこむ)
「悪魔のいけにえ ドキュメンタリーパック」のカプコンからまたホラーカルト作のメイキングが出た。ただし今回は「たのみこむ」経由でないと買えない。
裏ジャケに「未公開フッテージを収録!」とあるが、これはこのドキュメンタリーの未公開フッテージであって「ゾンビ(Dawn of the Dead)」のものではないので要注意。
「ゾンビ」製作時、、、だから1979年辺りには出来上がっていたはずのこのドキュメンタリーが日の目を見たのは1985年。「死霊のえじき(Day of the Dead)」の上映に合わせてか便乗してか発表されたもの。
日本版では、ダリオ・アルジェントがロメロとエドガー・アラン・ポー原作を競作したオムニバス「マスターズ・オブ・ホラー/悪夢の狂宴(Two Evil Eyes)」のクライマックスシーンのメイキングを加えられていて、発売は1990年。
東京国際ファンタで「マスターズ、、、」が上映の運びとなった際に、LDとビデオで発売されている。
だからたのみこむの説明には「初登場!」ではなく「初DVD化!」となっている。
、、、というのは今調べてみて分かったんだが、アメリカでは「マスターズ、、、」のドキュメント部分は本編DVDのオマケとして一部が収録されているだけのようだ。
だから貴重なものか、といわれるとちょっと答えに詰まるが。
内容といえば、タイトルやジャケットから判断する限りでは「ゾンビ」のメイキングムービーでなければ困るんだが、実際には「マーティン(Martin)」のフッテージが長々と差し込まれたりしていて「ゾンビ」のメイキングなんだか「ロメロのフィルモグラフィー」紹介なのか焦点が定まっていない。
フィルモグラフィー紹介にしては「クレイジーズ(The Crazies)」が無視されていたりするし、そもそも「ロメロが映画を撮るきっかけ」みたいなプロフィールも紹介されていないので「ロメロ史」としては中途半端。
期待の「ゾンビ」メイキング部分は思ったより少なく、ロメロ、サヴィーニといった主要スタッフ、キャストのインタビューが中心。
サヴィーニのメイクシーンもウリにはなっているが、30年近く前の特殊メイクを今更見せられてもねえ。
ロメロのファンでもなければ、これを面白いと感じる人はあんまりいないと思うが、生きて動いて喋る彼を長々見られる事を考えると、逆にファンなら楽しめる。限定発売は正解か。
10年後の「マスターズ、、、」パートに移ると、クライマックスシーンの撮り直しばっかり映し出され、合間合間に脈絡無く「モンキーシャイン(Monkey Shines)」とかのフッテージが挟まったり、ロメロやサヴィーニや、ロメロのカミさん(多分)のインタビューが挟まったり、と急ごしらえがありありと分かる仕上がり。
それ以前に代表作でも何でもない「マスターズ、、、」のメイキングなんて誰が見たがる?
IMDbで見ると監督のロイ・フランケスは今年になって「Dream of the Dead」なんてドキュメンタリーらしきものをモノにしているので、時期的に見て「ランド・オブ・ザ・デッド」のメイキングだと思うが、こっちを収録して欲しかったな。
かくいう自分は東京ファンタのオールナイトショーで「マスターズ、、、」を見ていたりするので懐かしいのは懐かしかった。ハロウィンの4と5も一緒に見て、終わりは「ベイビー・ブラッド」だったな。途中で寝ちゃったけど。
ちなみに「マスターズ、、、」はダリオ・アルジェントによるロメロ救済仕事みたいな面があり、「ヴァルデマアル氏の病症の真相」を下敷きにしたロメロパートは短い上にストーリーも凡庸で面白くない。
アルジェントが「黒猫」を下敷きにしたパートでは、インディー映画界を彷徨っていた時代のハーヴェイ・カイテルを拝む事が出来る、が脱ぎはない。
あとは何の参考にもならない補足情報として、ロイ・フランケスが制作した劇映画の批評をリンクしておく。
これの日本初登場は江戸木純が企画したイベントで、故・中島らもが「間違いなく最低」とエッセイで紹介していた。
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