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2005/11/03

便乗商法

高1女子毒殺未遂 母の飲み物に混入 体調崩していく姿、撮影(gooニュース)

これで一気に話題になったからなのか、前からなのか、グレアム・ヤングの伝記本にイイ値が付いている。

新品/ユーズド価格 グレアム・ヤング 毒殺日記(Amazon)

ま、そのうちみんな目が覚めるだろうけど。

いわゆる「動機無き犯罪」を伝える場合、文字や映像にしてもドキュメンタリータッチで伝えるしかない。
なぜかというとまさに動機が無い故、その行為に至るまでのストーリーラインが全く無いからで、それが証拠に殺人事件花盛りのキヨスク向けミステリーや、下らない2時間ドラマでは「動機ある犯罪」となるのが普通だ。

動機のない犯罪が物語にならないのは「どうしてそんなことしたの?」に対する本人からの回答が「何となく」という以上のものが引き出せないか、引き出せても支離滅裂なものだったりするからだろう。
しかし盗人にも三分の理ではないけれど、本人がそういう支離滅裂な思考(または嗜好)に至るまでの過程はある訳で、それをある程度筋道立てて説明するには本人か、または長大なインタビュー取材を必要とする。

さて、母親に毒を盛った女子高生の憧れ、グレアム・ヤングはたまたま日記をつけていたため、このような書籍の出版が可能になった。
当然ながら日記だけでは売り物になるような本にならないので、書かれている行為に対する周辺取材も入っているが、やはり本人の肉声を読める、という点が魅力と言えば魅力。取材者が無理矢理「動機」を引き出そうとしなくても済むから、という事もある。
だから余計に「はっきりとした動機と言えば『化学実験をしたかった』ということらしい」という異常性が際立ってくる。
ただ、本人がどうして周囲の人間に毒を盛る事を趣味としてしまったのか、までは残念ながら分からないが。本人もよく分かっていないらしいので。

グレアム・ヤングは反省の言葉を一言も言わず、1990年にパークハースト刑務所で死んでいる。
ある種の人間にとって魅力的に映る事は確かだろう。

個人的にはこんなクズ野郎を誉めて粋がるような趣味も無くなったので、書評はこの辺が妥当だと思う。
それと、このブログの一言「この手の好奇心の飼い慣らし方を間違えれば」という一言には深く納得。

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