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2005/06/28

コンフェデ-ブラジウvs日本(TV観戦)

試合速報/詳細|日本対ブラジル FIFAコンフェデレーションズカップ

FIFA CONFEDERATIONS CUP GERMANY 2005 - MATCHES AND RESULTS(FIFA公式サイト)

ブラジルのメンバーはそれまで不動の先発だったヂダ、エメルソンに加え、前回までは(笑)先発だったホッキ・ジュニオール、ジウベウトがベンチ。
相手が日本だから手を抜いた、というのは自虐的な見方が過ぎるというもので、単にオフシーズン無しで働くおじさん達の疲労を勘案した先発メンバーだろう。
実際、一番厳しいスケジュールできているはずのアドリアーノは若いせいか先発起用だったし。
それにピルロやランパードクラスのプレーヤーでもない限り
「あ、ボランチはエメルソンじゃなくてジウベウト・シウバか、ああ良かった」
と感じるとも思えない。

奥寺康彦のプロミストランドただメキシコ戦のホッキ・ジュニオールは自分の目の前でスーパーミラクルファンタジスタなプレーを堪能させてくれただけにベンチ入りも当然、、、と思っていたらドイツ戦で先発起用された。CBには事欠くのかなあ、ブラジル。

開始4分にいきなり加地がゴール、、、、オフサイド。

今回の日本代表は、加地が相手守備陣の虚を突いてするりと上がっていく動きが攻撃の生命線みたいになっていたので、ついに加地自身が褒美を貰うときが来たか、と思ったんだが。

誤審によって得点こそ取り消されたものの、この日の加地も絶好調で、右サイドのソリンとでも呼んでやりたくなる動き。
ボールが前に飛んでいけば素早く相手の裏を狙い、相手にボールを奪われれば、全速力でDFラインへ戻っていく。
4バックでもイケる!と朝日新聞が無邪気に喜んでいたが、これはもう加地の好調&献身あってこそのもの。
この好調をクラブに持ち込めないもんだろうか。

サイドバックの片割れ、三都主はある程度割り切ったプレーで、球離れはいくらか良くなっていた。
守備はいつもどおり、シシーニョをゴール真ん前で素通りさせてしまうなど、ほれぼれするほどダメだったけど、これだけは「ジーコが悪い」と言い切れる起用なので三都主は悪くない。

だから今回の4バックが機能したのは、全面的に加地のブレイクによるもの。
それと田中のクレバーな守備。
本来ストッパーよりもリベロというかスイーパーの方が生きる選手だが、自分の役割をちゃんと飲み込んで遂行する。伊達に磐田で永年不動のレギュラーを張っていない。
特に前半10分くらいでロナウジーニョがインターセプトからさすがのパスをロビーニョに送りこんだブラジル先制後。
12分くらいに再度ロビーニョにアタックされるが、ファール無しできっちり止めていた。これがなければ一方的な試合になった可能性もあるだけに、大きな意味のあるプレー。地味ながらいい仕事、とはこういうことか。

しかし中澤が戻ってきて4バックを行う場合、この田中を外すんだろうか。
DFラインに三都主が残って田中がいなくなる采配って、何かこう間違ったツボをず〜っと押されてる感じ。痛いうえに効果が無い、でもまあ怪我しなかったからいいか、というような。

あとは中田英が中盤低めで我慢した事か。
これはギリシャ戦から引き続きのプレーだったようだけど。
中田英自身の能力平均値は周りの代表選手が10段階の6だとしたら7だろう。
だから貴重なプレーヤーには違いないが、得点力という項目だけで見ると小笠原辺りに負けるんじゃないだろうか。そうでなければセリエAでトップ下争いに負けてベンチとスタンドが定位置なんてことにはならないはず。

色々言われているが彼が「プロビンチャの王様」以上になれないのは、単にそういう事だと思う。「プロビンチャの王様」でも大したことには違いないけれど。

というわけで「彼はゴールに近い方が生きる」と言ったのと同じ口で中田英にボランチを命じたジーコ采配の揚げ足を取るのは簡単だが、選択としてはベター。彼が今回のブラジル戦のように振る舞えば、という条件付きにはなるが。

更に言えば日本の中盤が思ったより苦しまなかったのは、ブラジル守備の圧力が思ったより強くなかった、という事もある。
ボランチのゼ・ロベルトは本来サイドのプレーヤーだし、さっきと言ってる事が違うが、ジウベウト・シウバもエメルソンのような汗かき削り屋じゃない。
結果的にスペースが空き、お互いにダイレクトパスの回るきれいなサッカーになっていた。

中村がブラジル人よりもブラジル人らしいミドルシュートを決められたのは、そんなブラジル中盤のユルさ故だろう。

ロナウジーニョが追加点を決めた後のブラジルは、クライフ言うところの
「自分たちがボールを持っていれば、相手に攻撃される事はない」
を実践。
緩急自在のダイレクトパスを回しながら、日本がボール奪取に失敗して空けてしまったスペースに素早くパスを通し、これをシュートまで繋げてしまう。
カカは不調で、アドリアーノの爆発はドイツ戦からだった、ということは観客にとって幸いだった。

後半立ち上がりの攻勢も日本から。
柳沢らしく外してしまったが。

どうにも機能していない玉田を外して大黒を入れ、前回は「中村OUT、稲本IN」だったのを「小笠原OUT、中田浩IN」にしてどっちにしろ中田英を前に上げるという、最近おなじみの選手交代。

今回もメキシコ戦の時と同様、三都主がジーコに耳元で何度も怒鳴られたのか、後半になってからやっと意識的に前に張る。
この方がDF陣もやり易そう。
DFが本業じゃないのは三都主だけだもんなあ。

大黒は効いていた。
加地しかいなかった「忍者プレーヤー」がもう1人増える事は、ブラジルDFにとってかなり嫌だったようで、ルシオが大黒からボールを隠すような持ち方を始めた。

40分過ぎ、これまで中村に喰われていた感じだった中田英が久々に「怖い」プレーを見せた。
え? ここで? というタイミングでゴールまで迫り、これをブラジルDFが倒してFK。
中村のキックはポストに跳ね返り、これを大黒が押し込んでとうとう同点。
アンリが僚友・トレセゲやゲルト・ミュラーを評して、
「彼等はシンプルな、降って湧いたような(いわゆるごっつぁん系)チャンスをちゃんと生かす、だから凄い」
と言って、自分にはそういうセンスが足りないとWSDのインタビューだかでこぼしていた事がある。
そういう意味では大黒にはセンスがある、という事であり、そしてこの日本人得点王がクラブのゲームでしばしば見せるセンスが国際試合で生かされたということは誠に慶賀の至り。日常に於けるプロリーグの重要さを実感できる一瞬。

ケルン大聖堂、登る事はお勧めしない最後は、多分日本サッカー界の伝説になるであろう「日本代表相手なのに倒れたついでに腹の下にボールを抱えて露骨に時間稼ぎをするロナウジーニョ」なんてシーンまで生んだブラジルの努力と、大黒のシュートがぎりぎりで弾かれるというほんのちょっとのツキのなさが相まって、日本の予選敗退が決まったが、生で見ながら「もう帰ろうかな」と思わされたメキシコ戦と比べて、日本にしてもブラジルにしても最後までゲームを生かす、楽しい試合だった事に変わりない。

思い切りよく上がるルシオから福西がボールを奪って中村が展開、なんてゲーム運び、メキシコ戦ではなかったもんなあ。

負けは負けではあるものの、メキシコ代表があそこまでチームとして高度に組織化されているなんて、ブラジルですら想定外だったんだから、世界はまだまだ広い、という事か。
対して日本代表がまだ未完成というのは、アルゼンチンもブラジルもテストを兼ねてるような選手起用がそこここに見受けられたので、特にジーコの仕事が遅いというわけでもないようだし、第一今回のメンバーはベストメンバーとは言い難い。
にもかかわらず、各々の選手が普通にクラブで行っている仕事を遂行したら、ブラジルを追いつめる事が出来た。これは素直に嬉しい。

個人的には自分でもあっけないほど今回の敗退を受け入れることが出来たのは、少なくとも各選手がクラブ(国内だろうが国外だろうが)で期待される仕事をそのまま国際試合に持ち込んだら通用した、ということが嬉しかったからだと思う。

代表に人員、資金、時間を集中投下してFCトルシエを作り上げた前日本代表と違い、普段からでも見る事の出来るプレーを味わいながら欧州や南米勢相手の勝ち負けに一喜一憂すること出来ただけでも、今回のコンフェデ用日本代表は楽しかったな。
生で見た甲斐があった、、、ってこの試合はテレビ観戦だったけど。

あとは
「なるほど、こいつらならベストオブベスト、負けて流すのが悔し紛れの血涙でなくて済む」
と納得できる人選を本大会でしてくれれば、、、。

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コメント

>ほれぼれするほどダメだったけど

このくだりに爆笑してしまいました。
かといって、代わりがいるのかと言われても微妙。
ただ守備だけでもダメだし、アレク以上のドリブルやパスを持っているのもなかなかいないし。

小野が帰ってきたら、どうなるんでしょう?
個人的には、小野が前で中田英が今のボランチのままでもいいような。

選手起用に迷うようになって、日本も強くなったもんです。

コメントありがとうございます。

>代わりがいるのかと言われても微妙。

サイドバック専業の選手が少ないですからね。
ドゥトラが帰化してくれれば理想なんですが。(笑)

ただ向こうで会ったサッカー好きの日本人(3人くらいでしたが)で三都主の悪口を言う人はいませんでしたね。
愛されてるんだなあ。

それとメキシコを応援するドイツ人に「ナカ〜タ、ナカ〜タ」と野次られました、自分。
この存在感がある限り、中田英はベンチに回せないかなあ、と妙に納得。(笑)

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