HUMAN AFTER ALL

当時世間を騒がせていたケミカルやアンダーワールドとは作る音楽の肌合いが明らかに違い、こちらはモロにピコピコの薄っぺらい音。
そのピコピコ音にわざわざ80'S風味のヘビメタギターを乗っけたりしているところがこのバンドの変なところなんだが、テクノマニアによるビッグビートやハードコアテクノへの意趣返しと捉えられない事もなかった。
ギター音が浮き上がるようなミックスに仕上げてることからも、多分確信犯。
とはいうものの、メンバーの年齢から考えればデフ・レパードあたりを聞いていてもおかしくはないし、実際に最初期にはノイジー系のロックバンドだったようなので、中学生のような堅いが偏った信念を持って「自分が最高だと思う音を新しいステージに引き上げる」べくエレクトロニカに走った節もあり、その辺が愛おしかったりしたわけだが、やはりメジャーになると人は変わるもの。
今回の「HUMAN AFTER ALL」(要iTunes)は儲かった資金をスタジオ代に注ぎ込んだのか、音が分厚くなっている。
浮き上がっていたヘビメタリフはその分厚い音に紛れ込み、違和感なく聞けるようになってしまった。 なんだか初々しい新入社員時代以来会っていなかった女の子に久々にあったら、結婚していて腹もふくれて言動にも貫禄が出てしまっていた、みたいな寂しい感覚がわき上がってくるものの、これは世間的に成長という事であり、それもまた良し。
このまま普通におばちゃんになるか、色気を残すかが勝負というステージに入ったということか。
実際にはまだ初期テクノの味わいが残っていて、いとおしさの残り香は感じられる。
ロボット・ロックなんて曲があるが、確かにそこここに流れるピコピコが「ドモアリガット、ミスターロボト」なんてフレーズを思い出させてくれるし。
この曲が「ミスターロボット」へのアンサーソングかどうかは知らないけれど。
ちなみに、これよりちょい前に出たケミカルの「PUSH THE BUTTON (CCCD)
これが当たり前なんだと思うけど、東芝はgigabeatに力入れ始めているからその絡みもあるのか?
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